カイロプラクティック(整体も)、加圧トレーニングに訪れる人で多いのが、「肥満」、「糖尿病」です。
かなりの確率でセットものです。
当センターでは、最初にカウンセリングシートに記述(選択)してもらい、お話を聞かせていただきますのでわかります。
おそらく、健康診断結果などでわかる項目ではないかと思います。
糖尿病の診断基準の1つとして以下があります(日本糖尿病学会より)
空腹時血糖値が126mg / dl以上
方法は空腹時(7、8時間以上食べていない状態)に採血して、血液の中の糖がどれくらいあるかを計って判定します。
通常、糖は筋肉などの細胞に燃料として取り込まれ、エネルギーを出します。(これが身体を動かしたり、熱は出すということ)
また、特に身体を動かしていなくても、糖は取り込まれ、エネルギーを出しています。
これを基礎代謝といい、車のアイドリング状態と同じです。
だから、寝ている時でも、糖は使われています。
筋肉はエンジンなので、大きい方がたくさんの糖を取り込み、大きなエネルギーを出しています。
大きなエンジン(排気量が大きい)の車の方がアイドリングしていてもガソリンを多く使いますよね。
では、軽自動車(ガソリン容量30リットル)に、ガソリン60リットル(普通車のガソリン容量レベル)を入れようとしたらどうなるでしょう?
簡単ですよね、ジョボジョボ溢れてきますよね。(やったことは無いと思いますが)
身体の中ので同様の事が起きます。
筋肉(エンジン)が使いきれないと、糖(燃料)は溢れます。
過剰なガソリンは自動車の給油口から溢れますが、過剰な糖は人間の口からは溢れません。(当たり前です)
どうなるかというと、血液中をグルグル循環します。
そして肝臓と筋肉がそれを拾ってパッケージにしてストックします(糖をグリコーゲンというものにする)
肝臓も筋肉のストック場所には限度があります。
それでも、血液中をまだ糖がウロウロしていた場合、みなさんの好敵手(?)の脂肪(細胞)が回収してくれます。
肝臓と筋肉は糖をグリコーケンという形でストックしまいましたが、脂肪細胞は糖を油滴として蓄えます。
どんどんストックしていきます。
そして脂肪細胞が蓄えきれなくなると(貯蔵庫満杯)、なんと脂肪細胞はリフォームします。
リフォーム方法は、増築(膨張)か別に一軒建てます。(分裂)
どっちにしろ、脂肪細胞の面積が増えるので、「肥満」と言われてしまいます。
なお、脂肪細胞のリフォーム方法により肥満タイプが決まります。
脂肪細胞の膨張 → リンゴ型
脂肪細胞の分裂(増える)→ 洋ナシ型
女性に多い、下腹部や臀部の脂肪過多は「洋ナシ型」が多いです。
さあ、それでも運動せず(エネルギーを使わずに)糖の給油ばかり続けると、脂肪細胞の糖貯蔵システムも機能しなくなり、再び血管内をゾンビのように糖がウロウロ(グルグル)循環します。
この状態で血液検査をすると血糖値が高く「糖尿病」と言われます。
そして糖はたんぱく質とくっつくと、まわりに固く張り付いてしまいます。
わかりやすい例としては、フライパンにご飯を入れて熱すると激しく焦げつき、一生懸命洗っても取れなくなります。
これはご飯に含まれる糖と、たんぱく質が、熱によって「糖たんぱく質」に成形されたことによります。
体内では糖はコラーゲンと呼ばれるたんぱく質と、くっつきやすく、このコラーゲンが豊富にあるのが肌と血管です。
ということは血管内をいつまでも糖がウロウロしていと、血管(コラーゲン)とくっつき、結果として血管内にこびり付きます。
このこびり付いた部分が固くなることを、いわゆる「動脈硬化」と呼びます。
ちなみに、肌のコラーゲンにも糖たんぱく質が成形されるので、甘いものが好きな人は老け顔になっていきます。。。。
冒頭でも述べましたように、血糖値の高さで糖尿病と言われるだけなので、糖尿病(血液に余剰な糖がウロウロしている)だけでは何も発症しません。
そのゾンビのような糖が何かを引き起こします。(合併症)
老け顔もその1つですが、特に命の関わるものではありません。(女性は顔が命と言ったりしますので、一大事かもしれませんね)
糖尿病による三大合併症としては
- 糖尿病性網膜症(日本人の成人失明の第2位)
- 糖尿病性腎症
- 糖尿病性神経障害
などがあります。
まとめますと
- 糖(糖類、炭水化物など)を摂取すると血液中を流れる。
- 糖は身体の燃料として使われる(ジッとしてても、動いていても使われる)
- 身体が使いきれず、糖が余る。
- 余った糖を筋肉と肝臓が取り込んでストックする。(このストック分は糖として再利用可能)
- 筋肉と肝臓がストックできない分は脂肪が取り込んで自らの脂肪にしてしまう。(このストックは糖としての再利用は不可)
- 脂肪がストックできなくなると、自ら膨張するか分裂してストック場所を確保する。(このストック場所確保のタイプにより肥満タイプが分かれる)
- それでも、余った糖が血管ないをウロつくと、血管内に傷をつけ(硬くなるなど)して別の病気を発症させる。(病気ではないが老け顔もその1つ)
だから肥満と糖尿病は仲良しなんです。
なお、生まれつきや、幼少期の病気などで、(4)(5)が機能しないタイプ(1型)の糖尿病の人もいます。(日本では数%以下)
皆さんも多かれ少なかれ糖の回収は必要かもしれませんので、日々回収作業(エネルギー燃料)に精を出してくださいね。
私自身はビールが大好きなので、定期的に回収作業に頑張っています。
ちなみに糖質0なんて、それっぽい味を出す為に、化学合成料(自然界にないもので、理科の実験結果のような物質)などをたくさん使っているので、もっとタチが悪いですよ。(カロリーオフも)